自堕落人間のつくりかた(ベッドに寝転がって使う用途重点のタブレットアーム比較)

年の瀬になぜレビュー記事なのかとか、どう見ても新年を迎えようという心境が見えないタイトル&内容だとかそんなことはどうでもいいのだ。




前提条件
・パイプハイベッド(床下95cm程度)で寝ている
マットレス・布団の幅に対してベッドの床板幅がちょっと広い(=床板にクランプ固定が容易)
・使っているのはDocomoのdtab(10.1インチ/裸状態で約633g)

寝る前にちょっとネットサーフィンしようかな、とか、YouTubeの動画でも見ようかな、とか思うことは誰しもあるんじゃないでしょうか。でもわざわざそのためにPCの前に行くほどじゃない。じゃあ布団やベッドの中でスマホなりタブレットなり使おうと考える。あると思います。
しかし、うつぶせになると首にくる(&個人的に顎関節症持ちなのでアゴによくない)、横向きになると下になってるほうの肩や腕が疲れるし今の時期は布団の口が持ち上がって冷気が入ってくる、仰向けになって腕で支えると地味に重たいしうっかり寝入ったときに顔にタブレットを落っことしたら痛そうだしそうでなくてもデバイスのほうが壊れたらシャレにならない。どうしよう。じゃあ仰向けのまま顔の前にタブレットを浮かせられるようにしよう→アーム買おう

というようなことを考えたのは去年の年明けだったように思います。



今まで使っていたアーム ※アフィ注意
サンワサプライ100-MR061のOEM機と思われるノーブランド品。パッケージは海外向けっぽかった。

購入は昨年の2月くらいだった記憶。当時からサンワのこの製品は売られていたけども、別のお店で外見そっくりのモデルが半額くらいの価格で販売されており、これどう見ても同じものだよね… と決め打ちで購入。
ていうか買ったのはこれ↓です。 ※ アフィ注意
どうです、そっくりでしょう? いつの間にか値上がってほぼ同価格になってる上、売り切れてますけども。

ぶっちゃけこれを選んだ最大の理由はその当時安かったからです。さすがに3000円は切らないものの4000円でお釣りがくる値段で売ってました。
この商品の特徴はなんといっても長いアーム。それに尽きます。30cm前後のアームが最大3本接続可能でだいたい90cmくらいのリーチ。なお、各関節は共通の構造なので、長すぎる場合は1本のみとか2本だけ接続とかでの使用も可能です。
また、各関節部はギアみたいなのが噛み合って固定されるつくりなので、無段階ネジ止め式とかに比べると保持力が高い(はず)です。関節部が180°の稼動範囲をもち、かつアームそれぞれ接続部そのものが360°回転するため、向けたい方向に向けられないことはほとんどない、はず。ただまあ、どちらの稼動部も固定できるポイントが段階式でユーザーの自由になるわけではないので、あとほんのちょっとずらせたらいいのに、というストレスが発生する可能性は否定できません。

基本的には満足のいく商品でした。ベッドの床板の一番太い外枠にクランプを固定し、そこから3本アーム状態で伸ばせば顔の前にタブレットを持ってくることが悠々可能な長さ。ベッド床板上面から実際に俺が寝る面まではマットレス+布団の厚みで20cm弱の高低差があるわけですが、それをカバーするためにクランプと接続しているアーム1本目は垂直に立て、残り2本で距離を調整するイメージです。ものすごく大雑把には下のような感じ。


 /\
/ タブ
○    
│     
│  頭
ク床床床床床

※俺は寝るときに枕を使わない派です


この商品を使っていて一番めんどくさかったのは何かといえば、全稼動部で調整のたびにネジの開け閉めが必要だったことです。関節部もそうだし、タブレット保持パーツの根元にあるボールジョイント部分もネジを開け閉めしないと動かない。設計思想として「1回固定したらあんまり動かさない」が根底にあるんですね、たぶん。実際、さっきの図の状態で一度顔までの距離を決定したら第1アームと第2アームの接続部(図の○の部分)の360°回転のネジだけゆるめにしておき、タブレットを使うときは目の前に持ってくる→必要がなくなるor起き上がるときなどは前述の接続部を軸に回転させて脇にどける、という方法で運用してました。

10ヶ月ほど使ってきたわけですが徐々にガタが出始めました。もっともダメージを受けていたのはなんとびっくりクランプ部分。割と伸びたアームの先端に常にタブがぶら下がっているのを支え続けたためか、そこそこ頑丈そうに見える総金属製のクランプの口が明らかに見てわかるレベルで広がってきてしまいました。ネジ止めでまだフォローできるレベルとはいえいささか不安です。
また、ちょっとした角度調整などで動かさざるを得ないタブレット保持パーツ根元の接続部もネジの開け閉めが頻繁だったことが祟って徐々にゆるみが出てきました。これはあかん。

楽天のレビューでも保持パーツ根元とクランプが… という指摘が出てます。やはりそこか。こいつ、商品ページでは耐荷重1.5kgまでとなってますが、俺のところではdtab(TPUケース装着状態:だいたい730g弱)、件のレビュー書いた方はiPad利用(明記されてないけどレビュー記入の時期からして新しいiPad? だとすると最低650g以上)とのことで、正直言って9インチよりでかいタブレットには不向きなのではないか、と思います。特に3本アームフル装備の状態では。7インチクラスの軽めのタブレット、具体的には500g切るような商品ならもうちょっと耐えてくれるんじゃないかなあ。保持パーツとしてはしっかり対応可能です。


さておき、毎度各関節のネジいじるのも面倒だし、もうちょい自由度が高くてかつ剛性にも自信アリなアームはないものかと思っていろいろ探しました。
・よくあるグースネック系アームは横になった状態での調整に力を要しそうなので却下
タブレット専用品でなくモニターアームの流用という手を思いつくも、VESA接続用のアダプターなりマウントなりが必要になる上、最低荷重を満たせない可能性が高いので却下
・そもそもそんな自堕落促進グッズ要らないんじゃねーの(正論)→一度寝ながらWebとか寝ながら映画とかを味わうとやめられねえんだよ(憤怒)


最終的にたどりついたのはこちら。
※アフィ注(ry


※アフィ(ry

まーたサンワ(100-MR041)とそのOEM品か(呆れ)
これも… 商品ページ見ただけでもやっぱり明らかに同じもの、ですよねえ… 元値はいくらなんだろうなあ(遠い目)

どっち買ってもよかったんですが、ふと気がついたらメイン回線でauポイントが結構な額貯まっていたので、そいつの消費を兼ねてauショッピングモールで買うことを決定。サンワサプライは同モールに出店しているのでじゃあそこで買えばいーやと思っていたらなぜかラインナップに100-MR041がないという仕打ちに遭いましたため、泣く泣くちょっとよけいにお金を出してサンコーの同等品のほうを購入いたしました。おのれサンワめ(八つ当たり)

届いたのでさっそく旧アームとリプレースして使ってみたらば。
すっげー、超いい。旧品で面倒だったポイントの大半が解消されてしまいまった。
どこがよいかをいくつかご紹介させていただくと

・アームメイン稼動部はバネ式無段階
 感動ものです。初めてモニターアームとしてLX据え付けたときとほぼ同じ感触。特に力を入れずともひょいひょいと思ったところへタブレットを引っ張っていけて、手を離したらぴたっと止まる。
 寝ながら動かしてもすいっと簡単に動かせますし、邪魔になったら脇にどけるのも簡単。これや、これがやりたかったんや!
・頑丈
 アルミ製のポール、という雰囲気だった旧品に比べ、スチールでがっつり太く作って中にバネ仕込みました! という工業製品っぽさがあります。スペック上の耐荷重ではこっちの新商品のほうが下(1.0kgまで)ですが、見た感じは逆。
タブレット保持パーツの根元がけっこう柔軟
 推奨できる使い方ではない可能性が高いものの、根元部分はネジをゆるめないままでもかなり自由度の高い動きをしてくれるため、ちょっと向き・角度を微調整したいときは毎度ネジに手を伸ばす必要がありません。
タブレット保持パーツがタブレット本体よりもでかい板である
 これ地味に重要。こいつを持ってぐりぐり動かせるというのは使ってみて初めてわかった利点です。タブレットを直接挟み込むタイプの保持パーツだと、へたな動かし方するとタブレットだけがパーツ内で泳いで位置がズレたり最悪脱落したりとかの可能性が常にあるわけですが、新アームの場合はその心配がありません。


なおこの商品、バネで動きを調整する関係上、設置するタブレットの重さが重過ぎても軽過ぎても快適な動きをしてくれない、という仕様のようです。その辺は購入前にググって見つけたいくつかのレビューに詳しい感じ。特に1番上の記事では具体的な数値を挙げてご紹介くださっているので購入検討中の方は必読。デジタル秤持ってきて読みましょう。

100-MR041にちょうど良いタブレットの重さ

http://nepad.shaberizon.jp/index.php/nepad/100-mr041-weight.html

アーム届く

http://d.hatena.ne.jp/ABLZ/20120129/1327844767

iPadとスタンドアームを使って、ベッドで寝たきり生活を送る方法

http://uuomote.com/blog-entry-295.html

さっきも書きましたがdtab+TPUケース(実は専用品ではなく、Galaxy Tab10.1用のものを流用中)の重さが730g前後で、ぎりぎり最初の記事で紹介されている適正重量の範囲に引っかかっている感じです。最新のiPad Airなら上限を気にする必要はないでしょうが、今度はむしろ下限のほうが問題になるかもしれません。バネ系アームは軽すぎると却って意図した動きをしてくれない恐れがあるわけです。

ベッド生活の方は5000円弱で一気に自堕落な生活を手に入れることができますので、気が向いた折にはお試しになってみるのも一興かと。タブレットなんか持ってねーよ、という貴方もしくは貴女の場合は、Docomo持ちならdtabいいですよ。値段の割には十分なスペックを有してます。